The Precious Postcards
1、2年程前に日本のオークションサイトでアンティークポストカードを見ていた時、このカードに目が止まった。
ヴィンテージ物でアーティストの名前も見たことがない。
でも、クォリティの高い筆使いが描き出す小さな世界に惹かれ、値段も安価だったため落札した。
Rie Reinderhoff ____ オランダの挿し絵画家である。
透明感のある背景に子供の妖精達などの黒いシルエットが映える素敵なポストカードである。
調べてみるとこの画家は同じモチーフで6種類のポストカードを残している。
ただ、残念なことにほとんど市場で目にすることがない物のようだった。
それが去年の冬、海外のサイトに出品され、購入することができた。
しかも、嬉しいことに5種類のうちの欲しいと思っていた絵柄である。
1枚目を手にした時、このリズム、動を感じる絵柄を生かす為には2枚のポストカードがあったらいいなと思っていた。
その2枚が揃ったのでフレンチスタイルの額装に仕立てる予定だ。
そして、次の一枚はPauli Ebnerである。
今年初め、このポストカードを、時々覗く海外のオークションサイトで見た時はにわかには信じられなかった。
それまで全く見たことのないカードであったのと、Ebnerの作品としては意表を突かれたモチーフでもあったのだ。
そんな超が付くほどの珍しいポストカードが、オークションではなく、非常にリーズナブルな値で販売されていたのにも驚いたが、めぐり逢いだったのか購入することができた。
水辺のモチーフが実に清々しい、Ebner円熟期の愛らしい作品だ。
縁あって、私の元に来てくれた長い長い時を経たポストカード。
大切に観賞したいと思う。