Simple Joys

まだ見ぬ景色 その先の

Winter Time Ebner

初めて見るそのアンティーク本に惹かれたのはつい最近のことだ。

海外のオークションサイトでである。

 

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1920年に出版されたイタリア語の童話の絵本のようだ。 

挿絵はPauli Ebner、状態も良く絵柄も魅力的だった。

 

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これらは一部の頁だが、紹介されていたすべての挿絵が興味深く、色もたいへん鮮やかに残っていた。

 

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最初は安価であったので希望を込めて入札したのだが、終了間際、私の予算以上に価格が上がり、諦めたのだった。

 

 

その時に、代わりにこちらでもと超安値だったこのポストカードに入札してしまった。

結局、入札者が私一人だったのには驚いたが。        

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Ebnerの人気の絵柄の一つで、私はこのシリーズのおそらく全種類の復刻版ポストカードを持っているが、アンティークは初めてである。

やはり、アンティークのポストカードは独特な魅力を湛えている。

 

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手元に届いたのは書き込みも投函もされていない、状態のいいものである。

絵の下の言語はあまり目にしたことがなかったので、調べてみるとハンガリー語のクリスマスの挨拶語のようだ。

絵柄はよく出回っているものだが、ハンガリー語のEbnerのポストカードは珍しいのではないだろうか。

 

 

そのすぐ後に、一年程前に見つけて以来欲しいと思っていたこのポストカードを購入した。

こちらはオークションではなくネットショップである。

Ebnerの珍しい絵柄のアンティークポストカードとしてはたいへんリーズナブルな価格だった。

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これで、Ebnerの描く美しいsnowmanのアンティークポストカードは、嬉しいことに2枚になった。

私の知る限りでは、snowmanの絵柄は若年期に描かれたものを除くと4種類ある。

そのすべてが、雪原に集う子供たちと擬人化されたsnowmanの図である。

  

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こちらのフランス語の新年の挨拶の文字も、一枚目のハンガリー語の文字も当時は金彩が美しかったであろうことが窺われる。

 

今はわずかにその輝きの名残をとどめ、歳月の重みが濃い飴色の文字を鈍く輝やかせているだけである。

 

 

Mabel Lucie Attwell

数年前、初めて買ったアンティークポストカードは、Mabel Lucie Attwell(1879-1964) というイギリスの挿絵画家のもので、これは1926年 SUSSEX の消印がある。

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Attwellのイラストはポストカードや絵本のみならず、子供用食器、手芸用生地、刺繍図案、子供向けグッズなどにも使われ、それらのヴィンテージものは母国イギリスのオークションサイトで今も人気のアイテムだ。

Attwellを知った頃は、その可愛い生地をオンラインで探し、cartonnage用にと買い集めたものである。

 

 

こちらは、6年ほど前にポストカード柄の生地のポストカードの部分だけを切り抜いて作成した箱と総柄の生地を使ったトランクのように蓋が開く箱。

 

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どちらもイギリス製でこのメーカーの赤は何とも言えない綺麗な赤をしている。

  

 

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蓋のグリーンと赤の部分、フレームの役割をしているのはクロスステッチ刺繍で、図案はAttwellのクロスステッチキットの中のトリミング図案を採用している。

言わば、Attwellづくしにしたかったのである。

 

 

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大きな箱の中は一つ一つ取り出して使える小箱で、絵柄のある底の部分には薄いキルト綿を入れている。

左側の空いている箇所にはミニブック型の箱が入るのだが、どこかに出してしまったらしい。(´・_・`)

 

今は、いろいろな種類のリボン入れとして役立っている。

 

 

Attwellの作品は幼な子の愛嬌のある素朴さが魅力なのだが、後年明らかに作風が変わるのは、彼女の死後、ビジネスを引き継いだ娘の会社の製作によるものであるからと推測する。

時代に呼応した戦略だったのだろうが、オリジナルの持っていたテイストは失われてしまった。

同じように、ある時期アメリカの大手食品会社の宣伝に使用されたAttwellのイラストの数々は、もう全く別物のようで残念に思う。

 

  

さて、随分前にそのアンティークポストカードを額装してみた。 

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Cartonnage式で平たい箱の蓋の形をしている。

厚紙、スチレンボード、布、プリントペーパー、アートペーパーなどを使っている。  

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実は箱の本体を作成していない。

箱型ではない方法にしようかと思い、手を止めてしまったためだが、やはり、箱で壁に飾るスタイルでもいいかな、と思い直している。

 

それよりも何よりも、飾りたいものが次々と控えているのだ。

新たに、Ebnerのアンティークポストカードが2枚届いたのである。

( ◠‿◠ )

 

Prayer For The Yamayuri-en

I would like to send my sincere condolences and sympathies...

 

For those who passed away at the Yamayuri-en in Sagamihara 

May their each precious souls rest in peace

 

For those who are injured

Hope you will get well and recover your lives as quickly as possible

 

For the families who lost their love ones and those who care for

My thoughts and my prayers are with you

 

May God bless you all for the rest of your lives

 

亡くなられた方々

        どうか 安らかに

        精一杯 生きて下さってありがとう

 

怪我を負った方々

        心も身体も

        一日も早く 回復されますように

 

ご遺族  ご家族  関係者の方々

        ただただ お祈りします

        苦しみ  悲しみが いつか和らぎますように

 

 やまゆり園に  

         一日も早く 平安が戻りますように

 

 皆さまの これからの人生が

         大いなるものに 見守られますように

 

 

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Pauli Ebner

アンティークだったと思う、数年前、その画家のポストカードの数々をウェブ上で眼にしてから、現代物の復刻版ポストカードを集めるようになった。

アンティークポストカードにそれほど興味があるわけではなかったので、それで充分だった。 

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Pauli Ebner_____1873年ウィーン生まれ。20世紀初頭から1949年に亡くなる何年か前まで、幼い子供や子供の天使などをモチーフに数多くの作品を残した挿絵画家である。

その作風は、牧歌的な丘などで遊ぶ子供達を素朴なタッチで描いた若年期の作品から、背景を無くし赤い服を着た男の子や女の子を際立たせるシンプルなスタイルを取り入れたり、時代を経るごとに作風もモチーフも何度か大きく変化を遂げている。

円熟期には、人形やおもちゃを擬人化して子供と触れ合わせてみたり、幼な子が大勢で大人がするような職種に従事していたり、子供の天使達がパティシエとして甲斐甲斐しくスウィーツを作っていたりと、実に自由自在にその独創的な世界を創り出していた。

 

人気は欧米のみならず日本でも同様で、アンティークの物はモチーフによっては高値で取引きされる。中でも、クリスマスの作品群はEbnerの一番人気で、日本では20,000円前後の値のついた天使やフェアリーのポストカードもあるくらいだ。

 

復刻版ポストカードはどれもヨーロッパで印刷された物のようだが、生産国による印刷技術の差が大きく、以前、ある国から取り寄せたものは実物を見てひどく落胆したことがある。

日本で購入した、非常に綺麗な印刷の復刻版も何枚か持ってはいるが、石版印刷という、当時の技術で作られたアンティーク物を一度見てみたいとしだいに思うようになっていった。

 

 

そして、そのチャンスは今年の初めに訪れた。

あまり出回っていない、Ebnerのスノーマンのモチーフに以前から惹かれていたのだが、オークションサイトで落札することができた。      

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和紙のような縁の紙に色も美しく残り、Ebnerの柔らかく繊細なタッチが楽しめる、状態の比較的良い物だ。

 

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子供らしい、色鮮やかな服の色が雪の白によく映えていてとても綺麗だ。

 

 

それまで、アンティークポストカードはイギリスの挿絵画家の物を一枚だけ持っていた。

90年前の消印があるが、イギリスの印刷技術や紙は既に現代の技術や質に近かったのか、さほどアンティーク感を感じさせない、状態の良い物である。

それゆえか、積極的に2枚目のアンティークポストカードを買おうというふうにはならなかった。

だが、石版印刷と言われるEbnerのカードを手にしてみると、復刻版の物が何枚あろうとも、年月を経た一枚のアンティークポストカードの魅力には敵わないと思うのである。

 

 

そんな訳で、つい最近入手したカードはEbnerを知り始めた頃好きだった絵柄で、私にとっては初心に帰ったような感じである。

スノーマンも低価格で入手できて嬉しかったのだが、こちらは更に驚くほどの安値であった。

 

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カード全体の色は黄色が進んでいる印象だが、絵柄部分の発色はとても良い。 

印刷も鮮明で汚れも全く見当たらない。

  

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綺麗におめかしした子供とその手にあるフラワーアレンジメント、白いクロスのかけられたテーブルの上には美味しそうなクグロフ、誰かに贈られるプレゼントの包み、花瓶のお花。

 

作風を変えながらも、繰り返し描かれてきたお呼ばれする子供達の情景で、Ebnerが好んで取り入れたアイテムが花束とプレゼントの箱、そしてベイクドケーキの3点である。

 

Ebnerの作品では、こういった脇役が大きな存在感を出していることが多い。

 

年少の子の面倒を見る年長の子、大忙しにスイーツを作る子供の天使達、人形の従者達に祝福され結婚式を挙げる子供のカップル、生き生きと手際よく接客をする子供の店員達、雪景色の中をクリスマスギフトを届け歩く子供達、聖夜に天から降りて来て家々を訪問する子供の天使達………

 

 Ebnerの描いた、平安な時を生きる子供達……

 

 私がEbnerを愛する理由が、そこにあるのだと思う。 

 

 

Still Ongoing

パッチワークを取り入れたcartonnageの課題作品2点に取り組んだ。

箱の形、パッチワークを施す蓋のサイズも決まっているなど制約はあったものの、パッチワーク部分のデザイン、生地の組み合わせ等どちらの作品も気に入ったものになった。

パッチワークの素養はないが、2作品の蓋とも納得のいく出来で嬉しい。

後は本体の箱とうまくコーディネートして、いい佇まいの作品に仕上げたい。

 

 

こちらは、スターパターンにフレームとなる部分を取り入れてデザインした。

バスケットの木の蓋の部分を取り外し、表側、裏側共に装飾を施す。

14~15種類の生地を使い、アメリカンカントリーのテイストに。

 

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パッチワーク部分は中に厚紙が入っていてcartonnage仕様である。

これは初めての試みで、台紙の鋭角部分をくるむ時の布の処理や、ジグソーパズルのように各ピースを隙間なく詰めて、全体の形も綺麗に仕上げるのに苦心した。

製作が秋が深まっていく時期だったので、そういう雰囲気があり、且つバスケットに似合う色の生地を選んだ。

 

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内側は明るい生地にしたかったのでこの生地になったけれど、本体のバスケットが小ぶりなので、もう少し柄が小さくても良い。

ただ、時間も限られた課題作品としては満足で、このまま仕上げてあげたい。

 

 

もう一つのほうは、箱だけでなくパッチワークのテンプレートパターンも決まっていた作品。

生地やデザインに私らしさは出ている。こちらの製作は春が待ち遠しい頃だったので、そんな色や柄の生地になった。

 

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このバスケットパターンで作ったものを、更に正方形台紙に乗せて蓋を作る。

正方形の本体箱の内側、外側両方の生地選びが簡単ではない。

使用する生地すべてがコーディネートされていて、且つ主役のパッチワーク部分より出しゃばってはいけないからだ。

 

このバスケットデザインもとても気に入っているが、このデザインにするために、2種類の大柄な生地のあちらこちらを惜しげもなくカットしなくてはならなかった。(T_T) ───O(≧∇≦)O────

スイスチーズのように、ポコポコ穴が開いてしまった生地を見ると少々胸が痛む。

 

You Were a Truely Impressive Singer

I was overwhelmed by the Yoshito Machida's performance when I first watched this video a few days ago.  And still I am......it's simply touching.

The song title is "Senshi no Kyusoku" and is the main theme song for the action thriller film called "Never Give Up"(1978) which is based on the Seiichi Morimura's novel.  

This live TV show was broardcasted on October 30,1978 according to my research. Then he just turned 32 years old.

Such an impressive a piece of art he showed to us and the mature, dynamic and yet delicate performance for his young age.

The best Japanese pop singer in my mind now.🆒

He went away from the music world and left his home country more than twenty years ago. He has been active as an artist/sculptor since then while living with his family.🇦🇺

 


町田義人 - 戦士の休息

 (注記)2018年3月31日 動画差し替え

   (注記)2020年6月2日 動画差し替え

www.youtube.com

先日ふと、Zoo Nee Vooの「白いサンゴ礁」を思い出し、聴いている過程で出会ったこの動画。

アートに完璧は無い、けれど、これ以上のパフォーマンスを想像することはできない。

ずっと見ていたい映像、浸っていたい歌声。

 

 

こんな魅力的な作品を世に残してくれた…… 町田義人さん、ありがとう!

歌も、ミュージカルも、音楽的表現も、あなたにとって後半生を賭けるほどの存在ではなかったとしても……

あなたは紛れもなく稀有な、歌の表現者だった。

肉体も細胞も精神も、自身を構成するすべてを一つ残らず駆使して、その高いクォリティーのパフォーマンスを実現しているように映る。

その歌声を通して、人間のあらゆる感情をあなたと共有する喜びを味わうことができる。

心を大きく動かされる世界に、ただ一人包まれるような幸せを味わうことができる。

時が経つほどに、歌手としてのその傑出した能力が際立つ。

時代は大きく変わっても、変わることなく人を惹きつけ感動させるその才能と才覚、そして努力に最大限の賛辞を贈りたい。

歌手として活動してくれたこと、魂込めて残してくれた作品に感謝したい。

 

 

そして、昨日、偶然のように聴いた彼のvocalistとしての初期の曲……

あっ!

まだ小学生か中学生だった私が、深夜ラジオからこの曲が流れてくるのを心待ちにしていた、大好きだった曲*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*「おはなし」!

その曲を唄っていたのが当時 CASTLE & GATES のメンバーで、つまりこの、町田義人さん?!!⁈!

 

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点と点が出現して……ツナガッタ?

 

あ、これを…

 

これから消化していかなくちゃ。(*☻-☻*)

 

 

 

 

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