Stitching A Garden
季節がめぐり例年より遅い春の訪れを実感できた頃、以前から気に入っていたクロスステッチのモチーフを刺してみようと思い立った。
庭のない都会の暮らしは、木々や草花の移り変わるさまに注目することなく12ヶ月が過ぎていく。
そんな時、お気に入りのガーデンモチーフはちょっとだけ心を慰めてくれ、花木の植えられた広い庭のある家で生まれ育った記憶を呼び起こしてくれるようだ。
刺繍は普段あまりしないのだけれど図案を見ることは大好きで、フランスの、特に二人のデザイナーのクロスステッチが好みである。
この図案もフランスのもので作者がはっきりしないが、作風からそのお二人の内の一人のものではないかと思う。
刺繍糸は指定糸ではなく、たくさんある手持ちの糸から色を選んで刺している。
リネン入りのアイーダにサクサク刺していくうち、何色もの糸をそれぞれ通した針を休ませておく大きめの針刺しが必要になった。
そこで、やはりクロスステッチで白いリネンで作ることにし、針刺し向きの図案をもう一人のデザイナーのものから選び、正方形の図案を長方形にするためレイアウトなどのアレンジを加えた。
その、元の図案からのアレンジがなかなか難しく、デザインを確定するまでに1日くらい費やしたが真っ白なリネンの目を拾って刺していく作業は楽しかった。
中に詰めた綿はシリコン加工が施された化繊で、針が錆びないということであるので期待したい。
Champs とはフランス語で「野」や「畑」という意味。
今、刺しているモチーフがガーデンなのでテーマがお揃いになることを意識して作ってみた。(o^^o)